お饅頭の歴史はとても古く、ルーツは室町時代までさかのぼります。
今でこそ、茶饅頭・薯蕷(じょうよ)饅頭・酒饅頭・栗饅頭など、多くの種類がありますが、その当時はどのようなおまんじゅうが食べられていたのでしょうか?
そこで、お饅頭の誕生について調べてみました。
饅頭のルーツ
まんじゅうの起源は中国にあると言われています。
三国志で有名な諸葛亮孔明(しょかつりょうこうめい)が、戦場からの帰り道に起こった、川の氾濫を鎮めるための捧げものとして発明したと伝えられています。
その時代、川の氾濫を鎮めるために、生きた人間の首を切り落として川に沈めるという風習がありました。その風習を改めさせるために孔明が知恵を絞ったという訳なんです。
その時に投げ込んだのが、小麦粉で練った皮に羊や豚の肉を詰め込んだ饅頭でした。
日本への伝来
饅頭が日本に伝わったのは、室町時代の貞和5年(1349年)。
禅宗の僧と一緒に中国からやってきた、林浄因(りんじょういん)がもたらしたものと言われています。
その際、肉食が禁じられている僧侶が食べられるように、煮詰めた小豆に甘葛の甘味と塩味を加えた餡を作り、これを皮に包んで蒸し上げました。これが日本の饅頭の始まりです。
饅頭の発展
まんじゅうが日本中に広まったのは、「志ほせ饅頭」塩瀬総本家の始祖、林浄因が貞和5年(1349年)に奈良で饅頭の商売を始めたのがきっかけです。
ふわふわの皮とその柔らかさ、小豆餡のほのかな甘さが、寺院に集う上流階級の人々に大評判となりました。
江戸時代になると、饅頭好きな大名や将軍が増え、各地で自慢の名物まんじゅうが作られるようになり、日本の饅頭が発展していきました。
現代では、日本三大まんじゅうと呼ばれる、塩瀬総本家の「志ほせ饅頭」、伊部屋の「大手まんぢゅう」、柏屋の「薄皮饅頭」をはじめ、全国各地で美味しい饅頭が作られています。
最後に
饅頭のルーツが中国にあるとは驚きました。しかも、諸葛孔明の知恵には脱帽です。
日本人が中国で文化を学んできたからこそ、今の美味しいまんじゅうが食べられるんですね。
なんだか、元祖和風饅頭「志ほせ饅頭」が食べたくなっちゃいました。