「かもめの玉子」「かんのやゆべし」「柏屋薄皮饅頭」は東北の三大土産と言っても過言ではないくらい有名な和菓子です。
今回は、何度食べても素朴で美味しい「かもめの玉子」を紹介したいと思います。
かもめの玉子の特徴
かもめの玉子とは、卵の形をした饅頭です。
- 白い玉子の形をした饅頭
- 中身は黄身餡
- カステラとホワイトチョコでコーティングされている
- 東京たまご ごまたまごの姉妹品
かもめの玉子の歴史
さいとう製菓は、「キヌエ餅屋」という屋号で大福もちやゆべしを販売していました。
1950年(昭和25年)頃になると、「齊藤菓子店」の看板を掲げ、和菓子も販売するようになります。しかし、さいとう製菓は元々は餅屋。和菓子作りに関しては素人なので、当たり前の和菓子を作っても老舗には太刀打ちできない。そこで、観光土産としてのお菓子を作ることにしました。
じゃあ、観光地・大船渡市の魅力は何だろうと考えた時、思い浮かんだのは青い海原の上を颯爽と飛ぶカモメの姿でした。思いついた5つの商品名の中から「鴎の玉子」の商品化に取り組んでいくことになります。
商品化を開始したのは1951年(昭和26年)。最初の玉子は上半分が玉子型、下半分はへん平という不完全な形でしたが、試行錯誤のうえ、和菓子の玉子を作り上げました。
販売が始まったのは1952年(昭和27年)。翌年に、ミス大船渡選出のイベント賞品として進呈されるとたちまち評判になり、売り切れ状態が続くほど人気が出ました。
しかし、脆弱な経営状態と将来に不安を感じた従業員が次々と辞めていったため、鴎の玉子の製造が中断されました。
1961年(昭和36年)、前年のチリ地震で店舗がほぼ全壊になったのをきっかけに、家族で協力し合い鴎の玉子の製造を再開します。
研究に研究を重ね、理想的な立体の玉子型が出来上がったのは1967年(昭和42年)。
1999年(平成11年)に、鴎の玉子から「かもめの玉子」に改称されました。
かもめの玉子を食べた感想
袋から中身を取り出すと、コロンとした卵が出てきます。この卵のいいところは、殻を割らなくても食べられるところ。しかもホワイトチョコが優しい甘さで美味しいです。
真っ白い卵を切ってみると、色鮮やかな黄身に目を奪われます。見た目もなめらかさも本物の卵の黄身にそっくりです。ほくほくしていて程よい甘さ。スプーンで黄身だけ食べても美味しいです。
ホワイトチョコとあんこの間のカステラは主張があまりありませんが、全体的に柔らかさを出すための必要なクッションになっています。
これからかもめの玉子を食べる人へのお願い。
この饅頭は、必ず冷蔵庫で冷やして食べて欲しいです。
なぜなら、ホワイトチョコがパリパリ、中のカステラにしっとり感が増し、あんこを含めて全体がカステラのようなふわっとした弾力になって美味しかったからです。
1個目は常温、2個目は冷蔵で食べましたが、冷やすと美味しさが倍増しました。
かもめの玉子の商品概要
商品名 | かもめの玉子 |
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製造者 | さいとう製菓 |
製造者住所 | 岩手県大船渡市赤崎町字宮野5-1 |
原材料 | 白餡、砂糖、小麦粉、還元水飴、植物油脂、鶏卵、マーガリン、脱脂粉乳、水飴、乳糖、ココアバター、食塩、トレハロース、膨張剤、乳化剤(大豆由来)、着色料(クチナシ)、香料 |
賞味期限 | 30日 |
保存方法 | 直射日光・高温多湿を避けて保存 |