若草は松江を代表する和菓子で、山川と並び最も有名な茶菓子です。
その名の通り、春になって新しく芽吹いた新緑の色は、食べる人の心躍らせる不思議な魔法がかかっているかのようです。
若草の特徴
- パステルグリーンの春らしい色が特徴
- 寒梅粉をまぶした餅菓子
- 中身はゼリーに見えるが求肥である
若草の歴史
若草は、松江藩7代藩主松平治郷(不昧公・ふまいこう)好みの和菓子として作られたと言われています。
茶人としても後世に名を残した治郷公がまとめあげた茶道の手引きの中にも、春の茶席の主菓子として挙げられていました。
いつしか若草の伝統技術が途絶え、製法がわからなくなってしまいましたが、明治中期に、彩雲堂の初代・善右衛門が、古老や茶人の言い伝えをもとに研究を重ね、苦心の末に若草を復刻させたと伝えられています。
名前の由来は、治郷公の
「曇るぞよ 雨降らぬうちに摘みてこむ 栂尾山の春の若草」
という引歌から命名されています。
若草を食べた感想
粉にした落雁をまぶしたようなお餅です。一瞬口の中がザラっとしますが、滑らかなお餅と混ざり合ってほど良く溶けていきます。モチモチというよりはモチっとした弾力で、心地よい噛みごたえがあります。
甘味が強く、わずかに残る寒梅粉が抹茶の味も引き立ててくれるので、不昧公好みというのも納得です。
抹茶と一緒にいただくことで、若草の美味しさが増し、抹茶も飲みやすくなる良く出来たお茶菓子だと思いました。
若草の商品概要
商品名 | 若草 |
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製造者 | 彩雲堂 |
製造者住所 | 島根県松江市八束町波入757 |
原材料 | 砂糖、米、麦芽糖、砂糖結合水飴、米粉、水飴、着色料(黄4、黄5、青1) |
賞味期限 | 10~15日 |
保存方法 | 直射日光・高温多湿を避け、涼しい所で保存 |