千葉県某市のとあるスーパーへ行ったら、川崎大師名物「久寿餅(くずもち)」が売っていました。生菓子であるくず餅の消費期限は3日。通販で購入するのは難しく、川崎へ行かないと食べられないと思っていました。まさかこんな千葉の片田舎で売っているとは夢にも思っていませんでした。
磯茂のくず餅は真空パックなので、賞味期限が少し長くなっています(8月25日に購入して賞味期限が8月30日だった)。だから千葉でも買えたんですね。
久寿餅の特徴
- 小麦が発酵した独特の香りがする
- 乳白色で透き通ってはいない
- モチモチよりも弾力の方が強い
- 冷蔵庫で保存すると日持ちが長くなるが味が若干落ちる
久寿餅の歴史
天保の頃(1830年~1840年)大師河原村に、久兵衛という人がいました。大雨により納屋に蓄えていた小麦粉が駄目になってしまったので、仕方なく樽に移し、水で溶いて放置しました。
翌年の飢饉の際、放置した小麦粉のことを思いだしたので調べてみたところ、歳月を経て発酵し、樽底に純良な澱粉が沈殿していました。これを加工して蒸し上げたところ、ちょっと変わった餅ができたので、時の35世隆盛上人に試食をお願いしました。
隆盛上人は、たんぱくで風雅な味を褒め称え、川崎大師の名物として広めることを奨めました。その際、「この餅の名は、久兵衛の久の字に、無病長寿を祈念して寿の一字を附して、久寿餅とされるが宜しかろう」とおっしゃったので、川崎大師では葛餅(くずもち)のことを久寿餅と記すようになりました。
久寿餅を食べた感想
小麦澱粉の久寿餅は、船橋屋のくず餅と似ています。
独特な香りがするため、黒蜜ときな粉をたっぷりかけると食べやすいです。その点では、両方とも「これでもか」というくらいタップリ入っていました。きな粉は2回に分けてかけるのがベスト。1度にかけてしまうと、黒蜜とのバランスが悪くなります。
私としては発酵臭が気になるところですが、食べなれた人には発酵臭や酸味はあまり感じられず、物足りないそうです(凄いな~)。
食べるまで、餅が2枚重なって入っているとは知らず、かなりのボリューム。3~4人で分けるのがベストです。
餅としては硬めで、好き嫌いが分かれるところです。
しかし久寿餅は縁起物なので、川崎大師で参拝した際はぜひ食べてみて下さいね。
久寿餅の商品概要
商品名 | くず餅 |
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製造者 | 磯茂 |
製造者住所 | 神奈川県川崎市大師駅前1-15-3 |
原材料 | 小麦粉、大豆、黒糖、砂糖 |
賞味期限 | 約5日? |
保存方法 | 直射日光・高温多湿を避け、涼しい所で保存 |
久寿餅の購入場所
川崎大師の久寿餅は「住吉」が有名ですが、製造・販売をしているお店は他にも数店舗あります。